ミニ歴史

 ハムは、古代にはその原型が考えられていたといわれている。
 狩猟生活では、獣が毎日捕獲できるとは限らないので、捕獲した獣を、何日にも分けて食べることになる。しかし、肉はどんどん腐っていき、においがしたり、食べて腹をこわすこともあった。そこで古代人は環境に応じて、くん煙、乾燥、塩づけ、など、極地においては、アザラシの肉塊を凍結したり、洞窟などで肉を冷蔵したとされる。ハムはそのそのさまざまな保存法の一種と考えられる。
 一九世紀に冷凍技術が開発されるまで、人間はこのような方法で肉を保存してきたのである。


 ソーセージは、紀元前三千年前のギリシアで、食べられていたのが、確認されている。
 肉だけではなく、血や脂など、すべてを無駄なく、おいしく食べるために考えられたのが原点である。そのころのソーセージは、今よりずっと簡単な物で、塩漬けした物、乾燥させた物、その両方の処理をした物の三種類だったようである。
 こうした簡単な方法がしだいに複雑になり、今から二千五百年前には、肉を腸詰めにする今の形になったようである。


 紀元前のヨーロッパでは、豚はまだ貴重で、食用として大切にされていた。鶏はたまごを取るため、牛は農耕や牛乳のために飼われていた時代では、肉用にしかならない豚は嗜好品に近かった。そのころのローマ地方では豚肉が好んで食されていたようで、焼くだけではなくソーセージやハムにして豚肉料理を楽しんでいたらしい。しかし、豚が本格的に飼われ始める十五世紀以降までは、市民がいつも食べられるようにはならなかった。

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