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【豚肉】
豚肉の部位の特徴とおすすめメニュー。もう悩まない!おいしく調理する方法を解説!
身近で手に入りやすくどんな料理にも変身できる「豚肉」。
部位によって食感や味わいが違うのも、メニューレパートリーを増やしてくれる豚肉の魅力かもしれません。
2018年に実施された豚肉の意識調査の好きな豚肉の部位は何ですか?というアンケートでは「1位 ロース、2位 ヒレ、3位 バラ」この3つに人気が集中しました。
https://chosa.nifty.com/hobby/chosa_report_A20190201/4/index.html
目次
- 1.豚肉料理を作るうえで「部位」の特性を理解しておくと、より一層美味しく仕上がります!
- 2.豚肉の部位について
- 3.豚肉料理別!おススメの部位
- 4.固い、パサパサ、臭い・・・モモやかた・肩ロースなどの豚肉調理の悩みを解決する調理テクニック
- 5.免疫力UP効果が期待できる「豚肉×野菜」の食べ合わせ!豚肉に豊富なビタミンB1の栄養吸収力UPが鍵!
- 6.まとめ
1.豚肉料理を作るうえで「部位」の特性を理解しておくと、より一層美味しく仕上がります!
この記事では
毎日の献立に頭を悩ませている方
豚肉料理をやわらかくよりおいしく食べたい方
豚肉の健康効果を知りたい方。
豚肉の部位ごとの特徴、向いている料理を詳しく解説。
豚肉料理別!おススメの部位
豚肉と野菜の食べ合わせと栄養価
これらについて解説します。
豚肉の部位を知ることで、作りたい豚肉料理に適した部位を使い分けすれば貴方も豚肉料理マスターです!
2.豚肉の部位について
図解
2-1「豚ロース肉」はきめが細やかで上品な味わいが特徴。
2-1-1 ロース肉の栄養成分
豚ロースは100g換算で263kcalのカロリーで、80kcalあたりのグラム目安量は30.42g。 たんぱく質が多く19.3g、脂質が19.2g、炭水化物が0.2gでそのうち糖質が0.2gとなっており、ビタミン・ミネラルではセレンとビタミンB1の成分が多い。
2-1-2 ロース肉の特徴
ロース肉は豚の背中の部分にあたる場所にあります。丁度豚の胸から腰に掛けての部分にあたる位置の背中側。赤身が中心なのですが、下部に脂の層が入っているのが特徴です。
2-1-3 向いている料理
日本ではロースはハムに加工されることも多い豚肉の部位。とんかつ(トンカツ)、生姜焼き、ポークソテー、ローストポークなど洋食メニューで大活躍するのがこのロースですね。豚しゃぶで食べる際には、ごまだれよりもポン酢で召し上がっていただくと、よりロース肉の持つお肉の味わいや脂身の甘みを感じて頂けると思います。
2-2豚「ヒレ肉」はビタミンB1、鉄分、亜鉛が多く含まれていて高タンパクで低カロリー!しかも柔らかい肉質で良いとこだらけ!?
2-2-1 ヒレ肉の栄養成分
ヒレ肉の脂質は100gあたり1.9gと非常に少なく、糖質も100gあたり0.3gと豚肉のどの部位よりも低くダイエットの味方でもあります。しかも疲労回復や免疫力UP効果が期待できるビタミンB1、女性に嬉しい鉄分や、亜鉛などのミネラルも他の部位より多く含まれていて、栄養面でも超優秀。
2-2-2 ヒレ肉の特徴
ヒレ肉、は大体350g~450gぐらいの重さなのですが、豚一頭からたった2本しか取れない希少な部位でもあります。
2-2-3 向いている料理
貴重な部位ヒレ肉はやわらかい一方味が淡白な為、ソースをかけた料理ひれかつやヒレステーキがおすすめ。長時間の過熱はパサつきを生じさせるため煮込みなどお勧めできません。
2-3「豚バラ肉」は高カロリーな部位だから避けてしまう?……脂の中のオレイン酸にも注目!
2-3-1 バラ肉(ばら肉)の栄養成分
豚肉の脂肪の中には善玉コレステロールを増やす働きのあるステアリン酸や、悪玉コレステロールを減らす働きのあるオレイン酸も多く含まれているそうです。これは健康維持効果も期待が出来ますね。
コレステロールが気になる方は沢山摂取するのは避けたい食材でもありますが、ビタミンB群が豊富!中でも疲労回復や免疫力UPが期待できるビタミンB1、たんぱく質からエネルギーを生産するビタミンB6は皮膚病や口内炎を防ぐ効果もあります。
2-3-2 バラ肉の特徴
バラ肉は三枚肉とも呼ばれています。三枚肉と呼ばれる所以は、赤身の層と脂の層が交互に三層になっていることからそう呼ばれています。スペアリブは豚のあばら骨についたバラ肉のことを言います。
2-3-3 向いている料理
ベーコン・焼き肉・角煮などに適しています。酢豚、チャーハン、焼き豚等中華料理にも豊富に登場します。
2-4「豚肩ロース肉」は赤身とサシのバランスの良い肉質で、料理を選ばない食べやすさが特徴!
2-4-1 肩ロース肉の栄養成分
豚肩ロースは100g換算で253kcalのカロリーで、80kcalあたりのグラム目安量は31.62g。 脂質が多く19.2g、たんぱく質が17.1g、炭水化物が0.1gでそのうち糖質が0.1gとなっており、ビタミン・ミネラルではビタミンB1とナイアシンの成分が多い。
2-4-2 肩ロース肉の特徴
肩に近い部分のため、良く運動する部位でもある肩ロースは、適度に引き締まった赤身と脂のサシがバランスよく入っている部位。
2-4-3 向いている料理
ソテー・とんかつ・しゃぶしゃぶ・煮込み・カレー・厚切りステーキ・焼肉など、どんな調理法にも合います。肉質としては、ロースよりも赤身にコクがあり、ほどよい歯ごたえに加え、肉の濃厚な味わいが出てくる部位です。
2-5「豚かた肉」は煮込み料理におススメ。「ひき肉」に加工されたりすることも多い部位。
2-5-1 かた肉の栄養成分
栄養としては豚肉の部位の中でも亜鉛が多いのが特徴。亜鉛は人間が生きるのに欠かせないミネラルで、極端に不足すると味覚障害や免疫低下、皮膚や粘膜に影響したりしますので、重要な栄養素と言えます。美容に欠かせないコラーゲンも豊富。
2-5-2 かた肉の特徴
かた肉は豚の前足にあたる部分で、別名「ウデ」とも呼ばれます。
かたの部分は体重がかかり、よく運動する部分でもあるのでしっかりとした筋肉質。赤身が多めで肉質はやや硬めで濃厚な旨みを持っています。
2-5-3 向いている料理
長時間に込んで柔らかくして調理する豚汁などの煮込み料理に人気の部位です。
「あまり馴染みがないなあ……」という方も、スーパーで販売されている「切り落とし」に使われたりもする部分なので、毎日のお料理、例えば野菜炒めや豚汁で既に使っている方も多いかもしれませんね。その他かた肉の用途は「豚ひき肉」の材料としても使われる部分でもあります。
2-6「豚モモ肉」は脂肪が少ないため、ローカロリー。
2-6-1 モモ肉(もも肉)の栄養成分
ヒレ肉の次にビタミンB1が多い部分でもあります。
2-6-2 モモ肉の特徴
その名の通り、豚のお尻からモモにあたる部分のお肉で、歩行に使われるので良く運動する部位なので、ヘルシーな赤身がメイン。
日本ではロースハムが一般的ですが、ドイツなどではハムと言えばこのモモ肉を使ったボンレスハムが一般的。後ろ足の太い骨を抜いて作るからボンレスなんですね。
2-6-3 向いている料理
肉質はきめが細かくしっかりとしているので、焼いて食べても美味しいのですが、焼く際に加熱しすぎると硬くなりすぎてしまう恐れがあるので、加熱時間には注意が必要ですね。薄切りにしてしゃぶしゃぶにすると、モモ特有の締まった肉質とその食感を楽しめます。角切りにしてカレーやシチューにしたり、固まり肉を煮豚や焼き豚にしてみたり……と、様々なお料理に使っていただけます。
2-7豚「こま切れ肉」「切り落とし」そして、「ひき肉」ってどこの部位?様々な部位の寄せ集めのことも。
「切り落とし」と「こま切れ」は、いずれも食肉の加工工程で出た端材をスライスした肉の呼称。
実は、販売などの表示に明確な基準などがなく混同されることも多いですが、一般的には次のように区別されています。
2-7-1 「切り落とし」とは、特定の部位の端材を一定の厚さにスライスした肉の呼称。
昭和47年に肉匠もりやすが牛肉の切り落としを販売したのをきっかけに全国へ広まったとされています。https://www.nikusyou-moriyasu.co.jp/beef/kata/kiriotoshi/myfamily/
肉を成形するときに切り落とした端材の総称で「きりおとし」と読み、本来はスライスした肉に限定される呼称ではありません。
特定の部位を用いている事が多い為「豚バラ肉切り落とし」等、部位とともに表示されることも多いです。端材を利用しているため大きさは一定でないことが多いですが、同じ部分の通常の薄切り肉と比較して安価なのも特徴です。
2-7-2 「こま切れ」とは、不特定の部位の端材を不定の厚さにスライスした肉の呼称。
「細かく切った」「小さく切った」という意味で漢字では「細切れ」や「小間切れ」と書きます。
不特定の部位の端材を寄せ集めたものの為「豚こま切れ」など、肉の種類は表示があっても部位の表示がされていないものがほとんどです。
価格は、「切り落とし」と比較してさらに安価な場合がほとんどで、焼きそばや野菜炒めなど、特に肉の種別や部位を問わない料理に使われる方も多いのではないでしょうか。
2-7-3 「ひき肉」は部位表示の例外。様々な部位の豚肉の端材で作られることが多い。
「ひき肉」は同じ食肉でありながら「部位表示の例外」となっています。
理由はひき肉の作られ方にあります。
ひき肉はかたまり肉から作られることはほとんどなく、食肉を処理する過程で出てきた切れ端や、販売するには使いにくい部分、肩肉やすね肉、そとモモ肉、それに量の多いバラ肉や、取り除かれた脂肪などで作られています。
いわば肉の寄せ集めをひいたもの。
つまり、特定の部位を明記することは難しい為、部位表記の省略が認められている。これは「切り落とし」や「こま切れ」も同様です。
3.豚肉料理別!おススメの部位
3-1 しゃぶしゃぶ鍋
3-1-1 おススメの部位:ロース・バラ・モモ
豚肉の濃い旨みと風味を感じることができる肩ロースもしゃぶしゃぶには大変おススメですよ。
3-1-2 豚しゃぶのポイントはお鍋のお湯の温度!
しゃぶしゃぶをする際のポイントは、お湯(出汁)をグラグラと沸騰させて強く煮立たせないことです。
強く沸騰したお湯や出汁で長時間豚肉を入れると、お肉の水分やうま味が抜け出て、お肉自体が縮む原因にもなります。
強く加熱して縮んだモモ肉などは固い食感に繋がりますので、最適なお湯の温度がポイントです。
・お鍋のお湯(出汁)の最適温度は70~80℃
・鍋の中には一枚一枚広げた状態のお肉を入れ、お湯の中をくぐらせるように泳がします。
・お肉にはしっかり火を通してください。加熱しすぎは固くなる原因なので、ほんのり桜色ぐらいの状態で召し 上がっていただくと、お肉本来の旨味(旨み)と柔らかな食感のバランスをお楽しみいただけます。
3-2 豚肉生姜焼き
モモ肉を使う事もできますが、水分が抜けると固くなりやすいので、小麦粉を表面にはたいてお肉から水分が抜けにくくしてと、水分が抜けたパサパサの仕上がりになりにくくなります。
3-2-1 生姜焼き作りのポイントは下味と火加減
・濃いタレへの漬け込みは短時間にする。長時間漬け込むと、水分やうま味がお肉から抜けてタレ流れ出してしまう為。
・フライパンの温度は弱火~中火でじっくり火を通す。お肉にはしっかり火を通していただきたいのですが、いきなり中火~強火のフライパンで焼いては、お肉が急に縮んで固くなる原因に。弱火~中火でじっくり火を通しましょう。
・上記を守っていただければ、ロース肉や肩ロース肉では固かったりパサついたりというのはある程度防げますが、モモ肉は焼く前に表面に小麦を振ると、水分が抜けにくく、固くパサつくのを避けることができます
3-3 ポークソテー・トンテキ
3-3-1 トンテキ・ポークソテーのポイント
焼く前20分間ほどお肉を冷蔵庫から出しておく
切身肉の筋を切っておく。写真の位置に包丁で1.5~2cmの切れ込みを入れればOK。
熱で筋の部分が縮まるのを防ぐことで、お肉全体がきゅっと小さく縮まってしまうのを防ぎます。
時々肉の間に軟骨が入っていることがありますので丁寧に取り除きましょう。
下味は直前にしましょう。あらかじめコショウや塩を擦り込んだりして長時間おいてしまうと、水分やうま味が外に出てしまいます。
下味をつける際は、フライパンで焼く直前の段階にしましょう。
ヒレ肉も一口サイズに厚切りにして、塩コショウなどでソテーしても美味しいですよ。
3-4 豚の角切り肉で作るカレー
3-4-1 おススメの部位:肩ロース肉・バラ肉・モモ肉
スーパーなどでは「カレー・シチュー用」という名前で販売していることも多い豚肉の角切り。店舗にもよりますが、肩ロース・かた・モモなどが入ることが多いですね。「カレー・シチュー用」販売がなければ、ブロックの肩ロースやバラ肉などを購入して、一口サイズの大きさにカットして作ることができますよ。
4.固い、パサパサ、臭い・・・モモやかた・肩ロースなどの豚肉調理の悩みを解決する調理テクニック
4-1 固い・パサパサを防ぐには温度・筋の扱いがポイント!
・お肉は冷蔵庫から20分ほど出しておく
冷たい冷蔵庫から取り出されてすぐ加熱すると、温度変化が激しいためにお肉が縮まる原因に。
・お肉をたたくことで、筋繊維を柔らかくする。
・筋のある部分が、筋切りを行う。
肩ロースなど、筋の部分に切れ込みを入れることで、お肉が縮むのを防ぐことができます。
4-2 水分を閉じ込めて、パサパサを防ぐには小麦粉が活躍!
・少し厚めのお肉で生姜焼きや、厚切り肉のソテーなどを焼く場合には、焼く直前に小麦をはたいておくと、焼いたときに水分がお肉の外に出てしまうのを防ぎます。
4-3 下味・味付けのタイミングは焼く直前で。漬け込みが必要なものは、調味液の濃度を薄くし短時間で漬け込む!
・豚肉に塩を振るだけで、浸透圧の関係で中の水分やうま味が表面に浮き上がってきてしまいます。長時間漬け込めばもちろん味は浸透しますが、豚肉の持つ水分は出て行ってしまうので、特に固くなりやすいモモ肉などの長時間の漬け込み食べた時に違いが出やすく、おススメできません。
4-4 強火はお肉が縮む原因に。フライパン調理はじっくり火を通すのが吉。
豚肉の調理法で多い炒め物などの中火~強火で加熱する方法は、豚肉の主成分であるタンパク質を変性させ、収縮することで固くなってしまう原因となります。
また、お肉を焼いていると肉汁が出てきますが、タンパク質がもともと持っていた水分で、この肉汁が流れれば流れるほど、人の肌と同じで潤いがなくなっていき、仕上がりが固くなってしまいます。
5.免疫力UP効果が期待できる「豚肉×野菜」の食べ合わせ!豚肉に豊富なビタミンB1の栄養吸収力UPが鍵!
5-1 豚肉に豊富に含まれるビタミンB1は「疲労回復効果」「免疫力UP効果」が期待できる
豚肉から摂取できる栄養素の代表として、ビタミンB1があげられますね。いろんな食材がある中でも、ビタミンB1は豚肉からの摂取が一番効率的と言われるほどです。
ビタミンB1は体内に入ると、新陳代謝を促進します。「疲労回復効果」は有名ですね。その他にも糖質をエネルギーに変換する働きもありますので、記憶力の維持など脳には不可欠な栄養素です。
そのビタミンB1の驚くべき効果として最近注目されているのが、「免疫力UP効果」ではないでしょうか。
人間の腸には免疫細胞の集まる場所である「パイエル板」が数百個ありますが、ビタミンB1が不足すると小さくなってしまうそうです。その結果、免疫細胞が少なくなり体の防御力が低下することで、様々な病気にかかりやすい状態に繋がります。
なので、ビタミンB1を日常的に取り入れ不足をさせないことで、免疫力の維持・UP効果が期待できます。
そのビタミンB1が豊富に入っているのが、豚肉というわけです。
豚肉にはビタミンB1が多く含まれていますが、特に多い部位は「ヒレ肉」「モモ肉」内蔵では「レバー」が代表ですね。
5-2 「豚肉×野菜」の食べ合わせで効果的にビタミンB1を摂取!
豚肉は「アリシン」を含む食材と一緒に食べるとビタミンB1の吸収が向上します。
アリシンの多く含まれる食品としてこの三つの食材があげられます。
・「にんにく」
・「ニラ」
・「玉ねぎ」
豚肉に豊富なビタミンB1とアリシンは相性のとても良い栄養素で、一緒に摂取することでビタミンB1の吸収率が向上します。
こうして見てみると、ニンニクもニラも玉ねぎも、豚肉との相性抜群の食材ですよね。この「アリシン」は細かく刻むほど効果的に摂取できるので、すりおろしたり、みじん切りにしてお料理に使っていただくといいですね。
また、「アリシン」は水溶性で熱で分解される性質を持っています。玉ねぎやニラはカットした後に水につけるなどの行為は避けましょう。熱での弱さは油と一緒に調理することで防げますので、炒め物などは理にかなっていると言えますね。
特ににんにくならスタミナもつき、「スコルニジン」が新陳代謝を促すため、疲労回復にも効果があると言われています。
炒めものに、すりおろしたにんにくを加えたり、薄切りにしたにんにくでガーリックポークソテーなど、手軽に美味しく相乗効果が期待できそうです。
6.まとめ
いかがでしたでしょうか。
豚肉の部位の特徴を掴んでお料理することや、お料理に合った部位の豚肉をご利用いただくことで、おいしさはグンとアップします。また調理後の「固い」「パサパサ」はちょっとした調理テクニックで防げるかもしれませんので、本ページにある方法を試してみてくださいね!
引用
豚肉大百科 https://fm-brio.com/hpgen/HPB/entries/17.html
カロリーSlism https://calorie.slism.jp/111123/